ルアーアクションについて考えていること
雨の日はなぜか昔のことを考えてしまう
雨の日に昔のことを思い出した、それは大人になってバス釣りを再開し始めたころの話…
その頃のバス世界とは隔離された世界にいた。そして十数年ほど前に帰還した。
あの「バスブーム」にだ。
今だからこそ、メディアの煽り何てことは理解したつもりになっているのだが、その当時は見事に踊らされていた口だ。
世の中はネットにまだ繋がっている人なんて少数派で、しかも検索なんて物も言葉はあっても、今とは別のものだった。(googleなんてまだ影も形もなかったし…)
おいしい情報は、今で言う「中2病」な人たちのHPのリンクをたどっていくことでしか成立しないようなものだった。当然のごとく私もその「バスブーム」の波に飲まれた。今考えると散財していたんだなぁ~と思う、みんな似たり寄ったりだったと思う。
さてさて例の弟子との話です
再開し始めて数年経ったある日のこと、例の弟子が釣りに誘ってくれた。それは「夜プカ」の誘いだった。
私はその時のいきさつについてよく覚えていなかったんだけど、多分彼との対戦成績で、「河川」勝負はほぼ互角だったために彼のテリトリーの池やダムの止水域へと引き込みたかったのだろう…
弟子は、九州で雑誌に出ていないTOP最後の大物の彼との死闘を経て経験値を蓄えて、私の前に立ちはだかった。
(ホントいつかはメジャーデビューしてよね)
しかも釣行時間帯は、夜!
これが意味するものは「完全なるアウェー」だ!!
初めての「夜プカ」
私は、彼の用意してくれた物に乗り込んで(この辺に弟子の勝負への執念がにじみ出ていると思う)
一目散にポイントへ…
水面から見上げる満月は、ことのほか絶景で、あまりの美しさに時間の過ぎるのを忘れていたように思う。またその社長椅子に腰かけたようでいて、ユラユラとゆられている時の感覚は、異次元の様で、けしてオカッパリでは味わえるモノではなかった。
気持ちいい~♪
「これはみんながハマるのはよく分かるなぁ~」と感じていた。
その当時、やっと手に入れた蛍光イエローのマスジを結んで投げていた。
そして、微かに暗闇の奥で動くマスジを見て、「こりゃ釣れるだろ?!」とか勝手に呟いていた…
ボコッ!!マスジは暗闇の中に水しぶきだけを残して居なくなった。
しかし、私はいきなりの事だったので、合わせ損なった。(いつもの事ですね)
もの凄いタイミングで罵声をあげる弟子の声が響き渡る…
「なんしよぉ~ん!!!チャンと合わせないかんやん!!!!」
確かにその通りなんだが、私はそれが出来なかった。
何だかんだと話した後、私の言葉に彼は興味深い言葉を言った。
数年をかけての問い掛け?
「いいところに入れば、魚は反応してくれる?」その問いに
彼は、私の目の前でトーナメンターばりのキャストコントロールと殆ど音のしない精度を見せつけて、数投ビシバシとピンに入れまくった。
呆気にとられていると「ほら魚は反応しないだろ?」と言い放った。
答え!?
では何が大事なんだろう?そのことを聞こうとすると彼は泳ぎ出して暗闇に消えて行った…
その答えを自分で探せと言っているのだろう。
数時間が過ぎた、私は数匹のバスを釣った…だが答えは見えてこない。
その後、完全にトリプルスコアで完敗の私に向かって
「バスに対して最初のアクションは、キャストだ」と言った。
当時の私の答えと彼の考える答え
その時は「着水音に気をつけろ!」位にしか考えていなかったけど、今になって色々と思うことがある。ただ完全なる正解なんてたどり着けるはずもなく、夜の河川にたっては、「おっさんが雄叫びをあげている」訳だ…
ただそれでも以前とは違った事は、何かを求めてキャストしているのは確かで、間違った推測でも大いに役立っている事はあるんだろう。そう思って自分を納得させている。
本当の答えは何だろう?
そろそろまた彼との勝負をする時期に来ているのだろうか?
正解は何だろう?
答えを求めてまた釣り竿を持って川へと向かっている自分がいる…
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